腰痛の一因になるのに「反り腰」があります。
あなたも今まで行った整体院や整骨院で「姿勢が悪いです。反り腰を直さないと腰痛は改善しませんよ。」なんて言われた経験あるんじゃないでしょうか。
少なくともこれを見ているということは、反り腰の姿勢を改善したいと思っているからだと思います。
ですから、このページでは「反り腰を自分で改善する方法」をお伝えしていきます。
反り腰があると腰痛になる理由
反り腰は、猫背と同様に不良姿勢の一つで特に女性がなりやすいのが特徴です。ただ、男性で反り腰の方も当院に来られる方には多いので、性別でどちらが多いというのはあてにならないかもしれません。
一般的に耳、肩、股関節、膝関節、くるぶしが一直線上に来るのが正常ないい姿勢と言われています。下図の左側がそれに当たります。
では、反り腰はどんな状態なのでしょうか?
反り腰の場合、腰が必要以上に反ってしまっているのでお腹が前にでてしまい、お尻が出る出っ尻の姿勢になってしまいます。下図の右側の状態です。
この他にも反り腰には特徴があり、
6、7もある方は猫背+反り腰が混在しているしている姿勢です。
一番身体の不調を起こす姿勢になります。
でも、反り腰を改善すると猫背もよくなることが多いので安心してください。
先ほども言ったように反り腰は、通常よりも腰が反った状態を指します。
チェック方法はとても簡単です。
【壁を使っての姿勢チェック方法】
腰と壁の距離で反り腰がどうかが判断できます。
これは仰向けで寝た状態でもチェック可能です。仰向けの場合は、腰と床との間の距離を確認してください。
反り腰は、通常よりも腰が反った状態と言いました。
反り腰=骨盤が前傾(前に傾く)となるんですが、骨盤が前傾すると運動連鎖で腰の背骨が前弯(前に反る)してきます。
下の図のような感じですね。
このように骨盤が前傾して、腰の背骨が前に反るので腰や背中の筋肉が縮まった状態になってその筋肉は血流が不足して硬くなります。
また、反り腰の姿勢は腰やお腹周りの筋バランスの崩れが原因になるので、腰回りが不安定になるため、背骨自体に負担がかかってしまいます。
そのため、反り腰になると腰痛になりやすくなるんです。
反り腰の原因って何?
反り腰の原因の一つにお腹、腰、お尻、太もも周りの筋肉のバランスの崩れがあります。
これらの部位の筋肉のバランスが崩れることで、身体をまっすぐに保つことができずに、お腹が出たり、お尻を突き出すといった反り腰の姿勢になってしまします。
具体的にはどのような筋肉が影響しているのかを詳しく説明していきます。
⑴大腰筋
大腰筋とは、腰の背骨から大腿骨についている筋肉です。腰の背骨についているため、腰の背骨を安定させるのに一躍かっており、腰のインナーマッスルとして重要視されている筋肉です。
スポーツ選手もパフォーマンスを向上するためにこの大腰筋を必ずと言っていいほど強化しています。この大腰筋が機能しているということは、腰の背骨が安定し体幹全体の安定性が高まるので身体の土台が安定し身体を効率良く動かせるので怪我や身体の不調になりにくくすることが可能です。
では、大腰筋が、反り腰とどのように関係してくるのか?
それは、大腰筋が柔軟性低下して硬くなったり、縮んでしまうと反り腰になります。
大腰筋は腰の背骨から大腿骨についているのは先ほど話しましたよね。
腰の背骨についているので、大腰筋の柔軟性低下、縮んだ状態になっていると腰の背骨を通常以上に前に引っ張ってしまいます。
その結果、骨盤前傾、腰の背骨の前弯(前に湾曲)が強くなり反り腰になります。
座っている姿勢が日常的に多いと股関節が曲がっている姿勢をとることになるので、大腰筋が常に短くなった状態になってしまいます。
大腰筋が原因になる人は、長時間のデスクワークや長距離運転など1日に座っている姿勢で過ごすことが多い人に多いです。
⑵腹横筋
腹横筋はお腹の奥にあるインナーマッスルです。
腹横筋の働きは、腹圧を高めて背骨を安定してくれる作用があります。腹横筋が働かないと背骨が安定しない状態になるので、立ったり座ったりした時に背筋を伸ばすのが自然とできないようになります。
よく腰痛には腹筋がいいと言われていますが、その腹筋運動は腹直筋という腹横筋よりも表面にある筋肉を鍛える運動になるので腰痛を改善には実は向いていません。
逆に腰痛になりやすい状態を作ってしまっています。
なぜかというと腹横筋はインナーマッスル、腹直筋はアウターマッスルに分類されており、これらの関係がシーソーのような関係になっているからです。
シーソーってどちらかが重いとその重い方に傾きますよね。
インナーマッスルとアウターマッスルも同じでどちらかの働きが高くなると、もう一方は働きが低くなります。
つまり、「腰痛を改善するために!」と思って腹筋運動をすると腹直筋を強化することになるのでアウターマッスルの働きが強くなり、繰り返すことでインナーマッスルとアウターマッスルのバランスが崩れて腹横筋の働きが低下します。
腹横筋が機能低下すると、先ほど言ったように腹圧が高めることができずに背骨が不安定になり図のように反り腰になりやすくなります。
そのため、腰痛になりやすい体になってしまうんです。
また、浅く座ったり、ソファーにもたれ掛かったり、机にアゴをついて座ったりと不良姿勢を日常的に取っていても腹横筋は機能は低下してきます。
⑶多裂筋、骨盤底筋、横隔膜
多裂筋、骨盤底筋、横隔膜も腹横筋同様に腹圧を高めて、背骨を安定させるのに働きます。
腹横筋、多裂筋、骨盤底筋、横隔膜をインナーユニットとしてそれぞれが協調して働くことで体幹は安定します。
しかし、この4つのインナーユニットのうちどれか一つでも働きにくくなると、腹圧を十分に保てずに体幹は不安定な状態になってしまいます。
それによって反り腰になります。
⑷大腿四頭筋
大腿四頭筋は太ももの前側についている筋肉です。骨盤から膝までついている筋肉で、主に股関節を曲げたり、膝を曲げる時に作用します。
この大腿四頭筋が硬くなると、骨盤についているため骨盤を下方に引っ張ってしまうので骨盤が前に傾きます。それに伴って腰の背骨の前への湾曲が強くなっていき反り腰になります。
多くの場合、大腰筋の機能不全があるとインナーマッスルとアウターマッスルのバランスが崩れるので大腿四頭筋の緊張が高くなってこのように反り腰になります。
大腿四頭筋の緊張が高くなった、硬い状態になるので足が太くなったり、太ももの裏面の筋肉に張りがないような感じが出てきます。
⑴内臓の疲労による内臓下垂
暴飲暴食や偏った食事など食生活が乱れると内臓に負担がかかります。
精神的なストレスでも内臓は負担がかかったりします、よく「ストレスで胃に穴があきそう」というのは聞いたことありますし、経験したこともある方が多いのではないでしょうか?
乱れた食生活、精神的ストレスによって内臓には負担がかかり、その結果、内臓は疲労します。
内臓は疲労すると重くなる特徴があります。
重くなるとどうなるのか?
内臓が重くなることで、内臓は通常の位置より下垂してしまいます。
つまり、内臓の位置が下に下がっていってしまうということです。
胃や肝臓、腎臓、大腸、小腸、膵臓などの内臓が重くなって下がると図のように猫背になって腰骨が反ってしまいます。
内臓の影響の場合に多いのが猫背+反り腰の姿勢になってしまうというのがあり、この姿勢は腰痛だけでなく肩こり、頭痛、首こりなどいろんな不調を起こしやすい姿勢と言えます。
⑵内臓疲労による筋バランスの崩れ
先ほどは内臓は疲労すると重くなって下垂する特徴があると言いましたが、もう一つ特徴があるんです。
それは、関連する筋肉に影響を与えるというものです。
内臓が筋肉に影響を与えるとか聞いたことないよ。
そう思いますよね?
各内臓にはそれぞれ関連する筋肉があります。
内臓が疲労すると、その関連する筋肉に影響を与えて関連筋が固くなったり、弱化してしまいます。
もっと具体的に言うと、
腎臓⇒大腰筋
小腸⇒大腿四頭筋
大腸⇒腹横筋
肺⇒横隔膜
といった感じで関連している筋肉があるんです。
この他にも関連している筋肉はありますがその話は別のところで話しますね。
ですから、内臓が疲労してしまうと反り腰の原因となる筋肉へ悪影響を与えて原因①筋バランスの崩れで説明したような状態になるので反り腰になってしまうんです。
このように、反り腰を改善するにはこれらの原因を改善していかないといけません。
なんか、反り腰の改善は自分にはできないかも・・・
そう思ってしまったあなた、大丈夫です。
今から反り腰を改善するための筋肉、内臓を自分で調整できるセルフケアを紹介します。
反り腰を改善する方法
反り腰を改善するには、上で述べた
①筋バランスの崩れ
②内臓の不調
を整える必要があります。それらを整える方法を動画で紹介しているので見ながら実践してみてください。
⑴大腰筋のセルフケア
⑵腹横筋のセルフケア
⑶多裂筋のセルフケア
⑷骨盤底筋のセルフケア
⑸横隔膜のセルフケア
⑹大腿四頭筋のセルフケア
⑴胃のセルフケア
⑵肝臓のセルフケア
⑶大腸のセルフケア
⑷小腸のセルフケア