日本腰痛学会、日本整形外科学会が発表した内容によると腰痛の85%は原因が分らないとされています。言い換えると、CTやMRIで腰痛の原因が分かるのは15%だけということです。ですから、病院に行っても腰痛が良くならないという方は多いと思います。
今回は、そんな方のために、当院でも多い「大腰筋」が原因の腰痛について説明します。
動画が見れない方は、下の説明をご覧ください。
■大腰筋の解剖
大腰筋は背骨から大腿骨の小転子というところに付着している筋肉で、背骨と足をつないでいる唯一の筋肉です。(図1参照)
また、大腰筋は大きく分けて2つの繊維に分けられます。
・前部繊維:第12胸椎~第5腰椎から大腿骨の小転子
・後部繊維:第1腰椎から第5腰椎
にそれぞれ付着しています。(図2参照)
■大腰筋の機能
大腰筋の機能は一般的には、①股関節の屈曲②股関節外旋③腰椎の前弯の作用があります。また、この他に大腰筋は腰椎についているので、椎体(背骨)を安定させる働きもあります。
大腰筋は、前部繊維と後部繊維があると述べましたが、それぞれ繊維で働きが違います。
・前部繊維:股関節屈曲(股関節を曲げる動き)
・後部繊維:体幹の伸展(体を後ろに反らす動き)
これらの機能の中で、とくに椎体を安定させる姿勢安定筋としての機能が注目されている。
■大腰筋が原因の腰痛の症状
大腰筋が原因の場合、以下のようなことがあります。
など当てはまることがあれば大腰筋が原因かもしれません。
大腰筋が原因の場合、股関節前面と腰殿部に関連痛(赤部分)が出現する部位があります。(図参照)
■大腰筋が腰痛の原因になる理由
前項で説明したように大腰筋は、腰椎と大腿骨についています。
そして、大腰筋は適度な腰椎の前弯を作り、背骨を安定させています。
しかし、大腰筋が柔軟性を失ったり、筋力が低下すると大腰筋が本来持っている機能が発揮できなくなります。
大腰筋が一番縮んだ姿勢は、座った姿勢です。長時間のデスクワークや車の運転などを日常で多くする機会が多いと、大腰筋が縮んだ状態が続き硬くなって柔軟性を失います。そうなると、大腰筋が付着している背骨を引っ張って腰椎の前弯が強くなり、結果反り腰が強くなっていきます。反り腰になると背骨に過度のストレスがかかって腰痛となります。
①運動不足で大腰筋の筋活動が低下したり、骨盤の歪みなど身体の歪みで大腰筋が収縮しにくい状態が長期にわたると大腰筋が筋力低下を起こします。
そうなると大腰筋は背骨を安定させる働きがあるが、十分な筋力が発揮できないので背骨が不安定になり他の筋が代償として過度に作用して背骨を安定させるため腰痛が起こりやすくなります。
②大腰筋は身体の深部にある筋肉でインナーマッスルです。
しかし、大腰筋が筋力低下していると、同じ股関節を曲げる働きをもつ大腿直筋が優位に働き過剰に収縮してしまいます。
そうなると、大腿直筋は骨盤に付いているため、過剰に働くと骨盤前傾(骨盤を前に倒す)してしまい、運動連鎖で腰椎前弯が強くなり反り腰が強くなってしまい背骨に過度なストレスがかかり腰痛になります。
大腰筋は、腎臓や腸など内臓の後ろ側に位置しています。冷たい食べ物を日常的にとっていると内臓は冷えてしまいます。そうなると連結している大腰筋も冷えて硬くなってしまします。結果、上で説明した大腰筋が硬くなったことによるメカニズムで腰痛になります。
■大腰筋のセルフケア
大腰筋のセルフケアを紹介しています。動画を見ながら実践してみてください。
もし腰痛の原因が大腰筋かもと思ったら、気軽にご相談ください^^
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