多裂筋が原因の腰痛

背中や腰の真ん中や奥の方が痛い感じがあれば、あなたの腰痛は多裂筋という筋肉が原因かもしれません。

 

動画で多裂筋が原因の腰痛について解説しています。

動画が見れない方は、このまま下に読み進めてください。

■多裂筋の解剖

多裂筋は、脊柱起立筋のさらに深部にある首の後ろから骨盤までの間に存在する筋肉でいくつかの筋肉が連なって構成されています。詳しく言うと、頚多裂筋、胸多裂筋、腰多裂筋の3つから構成されており、腰部は腰の安定を増すために頸部、胸部より厚くなっています。言い換えると多裂筋は腰周辺が一番負担がくることを意味しており、それに適応するために進化と言えるでしょう(図参照)。

これを考えると、これだけでも多裂筋が腰痛の原因になるのが少しわかりますね^^

 

多裂筋の主な機能は以下のとおりです。

①椎間関節の安定・・・椎間関節を安定させる働き

②体幹の伸展・・・背中を反らして上体を後方に曲げる

③体幹の回旋・・・上体を左右にねじる

④体幹の側屈・・・上体を横に曲げる

 

 上記したように多裂筋には多くの作用がありますが、基本的は体幹の動きの中では主に力を発揮せずに補助的に働くとされています。

体を曲げた状態から伸ばしていく動きで言うと、その働きの80%は脊柱起立筋が担っており、多裂筋は20%ほどしか関与しません。つまり、多裂筋は背骨の一つ一つの根元についているため椎間関節(背骨)を安定させる働きが強いといえます。

多裂筋の解剖

■多裂筋による腰痛の症状

以下のような症状があれば、多裂筋が原因である可能性があります。

☑座った姿勢でいると背中の下の方で真中が痛い。

☑起きたときに腰が痛いが、動いているうちに痛みが和らぐ

☑前屈みになると痛い。

☑歩き出した瞬間や立ち上がった瞬間、前屈みの姿勢から体を起こす瞬間に痛にが生じる。

 

●痛みが発生しやすい部位

①肩甲骨の間、②仙骨部、③殿部後面

疼痛の好発部位

■どうして多裂筋が原因で腰痛になるのか?

多裂筋で腰痛が起きるのには①多裂筋の筋力低下、②多裂筋の疲労、③多裂筋の脂肪置換、④多裂筋と腹横筋のバランスの崩れといくつかの理由があります。

 

①多裂筋の筋力低下

 多裂筋は、日常生活で悪い姿勢や疲労した状態が続くと多裂筋の耐久性や持久性が損なわれ、結果として筋力低下につながります。多裂筋は背骨の根元についていて椎間関節(背骨と背骨の間の関節)の安定させる働きを担っていますが、この働きの代わりをできる筋肉はありません。そうなると、椎間関節に負担がかかり、背骨の歪みが出たり、神経が圧迫されたりして腰痛起きます。

 

多裂筋の疲労

多裂筋は疲労すると耐久性、持久性が低下します。多裂筋はインナーマッスルになるので、抗重力中は常に背骨を安定させ、姿勢を保つのに働いてておくべき筋肉です。しかし、疲労しているとこのこの働きができなくなることがあります。そうなると、先ほどのべたように疲労して作用しなくなるので、筋力が低下して腰痛が起きます。

 

③多裂筋の脂肪置換

脂肪置換とは、筋肉線維が小さくなり脂肪に置き換わる現象です。日常から悪い姿勢を続けていると多裂筋が働きにくくなり、多裂筋の筋肉の大きさが小さくなってきます。そうなると多裂筋は脂肪置換を起こし、どんどん委縮して細く、固く、使えない状態になり、筋肉の組織が虫喰い状態になっていきます。こうなると、筋の組織自体に問題があるわけですから本来の働きが難しくなり、椎間関節を安定させることはできないため腰痛が起きます。

 

④多裂筋と腹横筋のバランスの崩れ

多裂筋が収縮する際、同時に連動して横隔膜、腹横筋と骨盤底筋群が収縮します。

多裂筋は、腰部の筋肉群を包む胸腰筋膜(きょうようきんまく)を介し、腹横筋と繋がっており、多裂筋と腹横筋が一連の機構として働く構造になっています。この二つは、どちらもお腹周りを支えている深層筋(インナーマッスル)であるため、共同筋として一緒に体幹の安定に貢献しています。さらには、筋膜でつながり、どちらかが動くともう一方が影響されるので、腹横筋に問題があれば、多裂筋も影響を受け機能低下を起こしてしまう可能性があります。その結果、多裂筋、腹横筋のインナーマッスルが作用しないことで、脊柱起立筋や腹直筋といったアウターマッスルが過剰に収縮し、腰部が不安定になることで腰痛が起こることやアウターマッスルにより腰痛に繋がります。

脊柱起立筋が原因の腰痛はこちら

この関係は、逆を言えばもう一方を鍛えることで、もう一方の機能も改善するということが言えます。多裂筋の機能を改善んしたければ、多裂筋だけのトレーニング以外にも腹横筋のトレーニングも必要になってきます。

 

■多裂筋による腰痛を解消するにはどうしたらいいのか?

多裂筋が原因になる一番は、日常生活で常に悪い姿勢をとっているということです。デスクワークの方や長時間の車運転、立ち仕事で毎日、不良姿勢をとって生活していることが多裂筋の機能低下を引き起こしています。

しかし、ここで勘違いしてほしくないのは多裂筋のみをトレーニングして強化したらいいという簡単なことではないということです。確かに多裂筋を鍛えれば腰痛が軽減すると思いますが、すぐにぶり返してしまいます。それは、原因が毎日の不良姿勢だからです。

では、どうしたらいいのか?

それは、不良姿勢を作っている原因をさらに見つけ出して、アプローチすることです。そうすることで、日常で良い姿勢で過ごすことができ、この状態で多裂筋のトレーニングを行うことが腰痛再発予防につながります。

ただ、不良姿勢を作っている原因は、骨格の歪み、内臓の不調、精神面での問題などそれぞれの生活習慣や環境によって様々です。当院では、不良姿勢を作っている原因を見つけ、アプローチするとともに、それをキープできるようにセルフケアも指導します。もちろん多裂筋のトレーニングも^^

気軽に当院へお越しください^^!!!